福祉車両 中古車 購入アドバイス

CHECKPOINT 2車いす移動車(スローパー)はここをチェック!車いす移動車(スローパー)はここをチェック!

車いすに乗ったまま車両後部から乗車できるのが「スローパー」と呼ばれる車両です。まずは販売店で、実際に現車を確かめてみてください。その際は、車いすをご利用の方に同伴していただくのが最良ですが、ここでは主に、基本機能の作動確認を中心に解説していきます。車種によって操作方法が若干異なりますのでご注意ください。

  • 操作手順書を確認する
    操作手順書を確認する

    福祉車両特有の機能について、その使い方を解説するマニュアルやDVDが付属しています。中古車を購入する際は、これらのマニュアルがきちんと常備されているかどうかを確認しましょう。助手席グローブボックス等に収納されています。

  • スロープを展開する
    スロープを展開する

    万一の安全のため、スロープを引き出す前に、スロープを展開できる広い場所に車を停めて、エンジンが停止していることを確認します。まずはリヤゲートを全開にして、スロープのハンドルを持って車外に引き出します。スロープは軽い力でスムーズに引き出せる構造になっています。スロープにガタなどが出ていないかを十分に確認しましょう。

  • 展開したスロープの長さを確認
    展開したスロープの長さを確認

    車外に展開したスロープがどのくらい伸びるのかを確認しておきましょう。自宅駐車場での乗り降りを想定して、車両後方にどの程度のスペースが必要になるかを、ここでおおまかに確認しておきます。

  • 手すりを確認する
    手すりを確認する

    乗車時に身体を支える際、手すりを使ってサポートする必要があります。手すりに汚れやガタがないかどうかを確認します。手すりをしっかり手に持った状態で揺らしてみましょう。傷や汚れがある場合は許容できる範囲かどうかを判断します。

  • ウィンチベルトの動作
    ウィンチベルトの動作

    車いすをスロープの入口に付けた状態で、ウィンチベルトを伸ばして車いすのフレームにかけます。ベルトの解除・固定機能が正しく作動するかを確認しましょう。電動ウィンチ機能が付いた車両は、スイッチ操作でベルトが巻き上がることを確認します。この時、実際に車いすに乗車して車内まで上昇できるかどうかを確認しておきたいところです。バッテリーが極端に弱っていたりすると、電動ウィンチがしっかり作動しないこともあり得ます。所定位置まで車いすが収納できたら、足元や頭上のスペースに十分な余裕があるかを確認しておきましょう。

  • スロープを収納する
    スロープを収納する

    展開されていたスロープを畳んで車内に収納し、ハッチバックドアを閉じます。車内の車いす等に干渉せずスムーズに閉じられることを確認しましょう。スロープの取っ手が汚れている場合もありますので、できれば軍手を用意しておけば安心です。

  • リヤシートのアレンジ
    リヤシートのアレンジ

    車いすを利用する方だけでなく、同乗する方の使い勝手をチェックすることも大切です。車いす乗車をしない場合、リアシートに乗車してみて、その周囲を確認してみましょう。シートの折りたたみ機構が正常に動作するかもしっかり確認します。

  • リア足回りを確認
    リア足回りを確認

    スロープ仕様車の場合、通常モデルとくらべて特に車両後部が重く、また車高も少し下がり気味になっているため、特にリアの足回りにかかる負担が大きいのが特徴です。中古車の場合、使用頻度にもよりますがリアサスペンションダンパーが劣化している可能性もゼロではありません。クルマを真横から見て、特にリアホイール部分の車高が極端に下がっていないかをチェックしてみてください。可能であれば試乗を行うのが理想的です。実際の乗り心地を確認してみましょう。

  • バッテリー確認
    バッテリー確認

    バッテリーは消耗品です。劣化したバッテリーは徐々に電圧が下がり、最終的には電動ウィンチの動作に支障をきたす可能性もあります。
    整備記録簿(またはエンジンルーム内に搭載されているバッテリー)に記録されたバッテリーの交換日を確認して、交換時期が近いようであれば納車時に新品に交換しておくのが良いでしょう。